【6年同居の結論】妻の実家で同居(マスオさん状態)のメリット・デメリット|後悔しない条件と決めるルール7つ

結婚後の「どこに住むか」は、家計にも夫婦関係にも直撃する大きなテーマです。
その中で、妻の実家で同居する、いわゆるマスオさん状態を検討している人も多いと思います。
ただ、同居ってネットで調べても「楽になる」「地獄だった」みたいに両極端で、結局よくわからないんですよね。
- 妻の実家同居(マスオさん状態)のメリット・デメリットを、僕の6年以上の実体験で整理
- 後悔しやすいポイントと、最初に決めるべきルール7つ
- 完全分離が無理でもできる、ストレスを減らす現実的な対策
- 同居が向いてる人・向かない人の判断基準
僕の結論はシンプルで、妻の実家同居は「良い/悪い」ではなく、“設計(ルールと住まいの工夫)”で体感が大きく変わると思っています。
マスオさん状態(妻の実家同居)とは?婿入りとの違い
「マスオさん状態」とは、アニメ『サザエさん』のマスオさんのように、妻の実家で同居する男性を指す言い方です。
よく誤解されるのが「婿入り」との違いで、婿入りは家(姓)を継ぐ形の話になることが多いですが、マスオさん状態は姓は変えず、住まいが妻側の実家になるイメージです。
我が家の同居スタイル(部分共有型二世帯)を公開
僕は現在、妻と子ども2人と一緒に、妻の両親の住まいで同居しています。
住居は5LDKの一戸建て(持ち家)で、完全分離ではなく、共有スペースが多い部分共有型二世帯です。
間取りと「共有/専用」の線引き
- 1階:玄関、浴室、トイレ、LDK、(義両親の)和室
- 2階:トイレ、物置兼洗濯物干し部屋、(僕たちの)寝室・リビング、(義両親の)寝室
専用スペースはあるものの、LDKや水回りは共有なので、生活の接点が多いタイプです。
同居のリフォームで工夫した話は別記事で詳しく書いているので、「うちも似た間取りかも」という人はあわせてどうぞ。
メリット3つ|お金・安心・子育て(体験談つき)

1. 固定費を抑えられる(家計がラクになる)
一番わかりやすいメリットは、家賃や住宅ローンなどの住居費が軽くなることです。
僕の場合、水道光熱費は折半ですが、住居費・インターネット通信費は義両親が負担してくれています。
30代だと住宅購入を考える時期ですが、ローンを組まずに済むだけでも、教育費や貯蓄など将来の資金計画に余裕が出ました。
ただし、ここは後で揉めやすいポイントでもあるので、後半の「費用ルール」でしっかり触れます。
2. 緊急時の安心感(助け合いが速い)
同居を選んだ理由の一つがこれです。
妻の両親が持病を抱えていることもあり、もしもの時にすぐ対応できる距離にいるのは安心感があります。
災害時、体調不良、子どもの急な発熱など、「いざという時に頼れる人が家にいる」強さは、想像以上でした。
3. 子育ての協力が得られる(共働きの味方)
共働き家庭にとって、祖父母のサポートは本当に大きいです。
送迎、夕食の支度、見守りなど、日々助けられています。
一方で、協力があるからこそ「甘えすぎない線引き」も必要で、ここもルール化しておくと後々ラクになります。
デメリット4つ|しんどいのは“距離感”と“曖昧さ”

1. 自宅なのに気が休まらない(距離が近い)
共有スペースが多いと、自然と誰かと顔を合わせる時間が増えます。
僕の家も、基本的に寝る時以外は共有スペースにいることが多く、家族だけの時間や自分だけの時間が取りにくい瞬間がありました。
「2階のリビングで子どもと過ごそう」と決めていても、部屋が狭く物が置けず、結果的に1階LDKにおもちゃが集まって、生活の中心が共有スペースになった…みたいなことは起きがちです。
さらに、これは僕たちだけの問題じゃなくて、義両親側も同じです。寝室が近いと、夜泣きや生活音が伝わってしまい、気を遣わせてしまうこともありました。
2. 共有スペースの使用に気を遣う(小さな我慢が積もる)
同居のしんどさって、大事件よりも毎日の小さな気遣いが積み重なる形で来ることが多いです。
- 食事スペースが狭いので、義両親が食べ終わってから食べる
- トイレ・洗面所の使用時間が被らないように調整する
- 入浴は基本的に義両親の後にする
- 階段がすれ違えないので、人の気配を確認する
- 冷蔵庫や収納に「自分のもの」を入れにくい
このへんは「慣れ」で改善する部分もありますが、慣れるまでが地味にしんどいです。
3. 家事の分担が曖昧になりやすい(揉めやすい)
共有スペースがあると、家事の境界が曖昧になります。
掃除、料理、洗濯、ゴミ出しなど、「どこまで誰がやるか」を決めていないと、不満が溜まりやすいです。
しかも厄介なのが、同居だと遠慮があって言いづらいこと。言わない→溜まる→爆発、になりやすいので、最初に“決めておく”が正解だと思います。
4. 感染症・生活リズムの衝突(子どもがいる家庭は特に)
子どもが保育園や幼稚園から風邪をもらってくるのは日常茶飯事です。
同居だと、義両親にうつさないように気を遣う場面が増えます。特に基礎疾患がある場合は、なおさら神経を使います。
感染症に限らず、起床・就寝の時間、テレビの音量、来客の頻度など、生活リズムが違うと摩擦になりやすいので、ここも“ルール化”が効きます。
同居ストレスの乗り越え方は別記事で深掘りしています。
後悔しないために“最初に決めるルール”7つ(チェックリスト)

僕が6年以上やってみて痛感したのは、同居は「相性」よりも最初の設計(ルール)が超大事ということです。
- 費用分担:家賃(住宅ローン)・光熱費・食費・通信費・固定資産税を「誰が/どれくらい」
- 家事分担:掃除・料理・洗濯・ゴミ出しの担当と頻度(曖昧にしない)
- 共有スペースの優先順位:LDK・風呂・洗面・トイレの混雑時間帯をどうするか
- プライバシー:子ども部屋・寝室・仕事スペースに“立ち入らないルール”が必要か
- 生活音:夜泣き・テレビ・掃除機・洗濯機の時間帯(お互いの許容範囲)
- 育児への関わり方:助けてもらう範囲/口出しの線引き(感謝は言葉にする)
- 緊急時:体調不良・災害・介護が必要になった時の連絡と役割
全部完璧に決めなくてもいいんですが、「揉めやすい地雷」は先に言語化しておくと、同居の難易度が一気に下がります。
ストレスを減らす現実的な対策3段階(今すぐ/小改修/大改修)

今すぐできる:動線・収納・時間割を整える
- おもちゃ・学用品を置く場所を決めて、共有スペースの“侵食”を防ぐ
- 洗面・風呂・食事のピーク時間をズラす(無理のない範囲で)
- 「今日は疲れてる」みたいな体調・気分を共有する(衝突が減る)
小さなリフォームで変わる:扉・防音・収納の追加
完全分離が無理でも、生活のストレスは“ちょい改修”で変わります。
- 部屋の区切りに扉をつける(視線・音・気配が減る)
- 収納を増やして、共有スペースに物が溢れないようにする
- 寝室まわりの簡易防音(生活音のストレスが減る)
「いくらかかるか」が分からないと家族会議も進まないので、まずは相場を掴むのがおすすめです。
完全分離という選択肢:協力とプライベートを両立する
費用は増えますが、プライベートと協力関係を両立できる形として、完全分離型の二世帯住宅は強いです。
「同居はしたいけど、距離感がしんどい」タイプの家庭には、選択肢として一度比較しておく価値があります。
向いてる人・向かない人(判断ガイド)

妻の実家同居が向いてる人
- 費用を抑えて、教育費や貯蓄を優先したい
- 子育てのサポートが必要(共働き・ワンオペがきつい)
- 義両親と最低限のコミュニケーションが取れる(挨拶・感謝が言える)
- ルールを決めて運用するのが苦じゃない
向かない(後悔しやすい)人
- 一人時間がないとメンタルが削れる
- 生活音や衛生観念に強いこだわりがある
- 揉めた時に話し合いができず、我慢で乗り切りがち
- 家事・育児・費用の線引きを曖昧にしがち
よくある質問(FAQ)
Q. 最初に何から話し合えばいい?
A. まずは揉めやすい「お金(費用分担)」「家事分担」「プライバシー(立ち入り/音)」の3点から決めるのがおすすめです。ここが固まると同居が現実的になります。
Q. 義両親に気を遣いすぎて疲れそう…
A. 疲れる原因は「気遣い」よりも、気遣いが“終わらない状態”になっていることが多いです。時間帯や共有スペースの使い方を軽くルール化すると、疲れが減ります。
Q. 完全分離にできない場合、どう改善する?
A. いきなり大改修ではなく、扉・収納・動線の整理など小さな手からで十分変わります。費用感を掴むために見積もりを取ってみるのも一つの手です。
まとめ|同居は“良い/悪い”ではなく設計で決まる
妻の実家で同居する(マスオさん状態)は、固定費が下がり、緊急時の安心感や子育ての協力が得られるなど、大きなメリットがあります。
一方で、プライベートの確保や共有スペースの気遣い、家事分担の曖昧さなど、放置するとしんどくなるポイントも確実にあります。
僕が6年以上過ごしてみて思うのは、後悔を減らす鍵は「事前の話し合い(ルール)」と「住まいの工夫」だということ。
同居を検討している人は、まずは「決めるルール7つ」を叩き台にして、家族会議をしてみてください。この記事が、その一歩の助けになればうれしいです。
同居は“気合い”より“設計”が大事。最初にルールを決めて、必要なら住まいも少しずつ整えていけば、ラクになります。









